ミレニアル紀行文 ■石田眞穂
突然ではありますが、このコラムを読んでいる皆様はこれからの未来はより豊かになって発展していくのか、あるいは後退していくのかどちらだと思いますか?
私は先日、50代後半の日頃からお世話になっている方にこれから豊かになっていくんだろうな、と思えるような話をしていただきました。これは「今どきの若者は…」と言う言葉に関する話であり、その理由の全てが詰まっています。
今どきの若者は…という言葉は、必ずと言っていいほど否定的な言葉が続くスラングとしてあまりにも有名ですよね。
実はこの批判、古代エジプトにも存在していたのをご存知ですか?今から約5000年以上前、ピラミッドの建設に携った人々は、ピラミッドの天井裏など人目に触れない場所にわざわざ「近頃の若者は」と書き込んでいたそうなんです。
ですが長い時を経て世界はどのように変化してきたでしょう。人々はよりよい世界を作るべく高度な技術を身につけてそれを普及させ生活を楽にし、成熟した社会を目指して法整備を整えてきました。いつでも先人から受け継がれた教えを基に若者がまた新たな可能性を生んできたのです。
これまでの歴史はいつだってその時代を生きた人々が作ってきました。そしてその人々はみなもれなく、かつては『若者』だったわけです。これからも豊かになっていくと思えてきませんか。
今の若者である私でさえも、これから生まれてくるたくさんの子供たちに未来と希望を感じる素敵な話でした。
ミレニアル紀行文 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.146(2023年8月号)
プロフィール
石田眞穂
1996年ウェブライター。この話を教えてくれた方は、60歳を目前にしてもこれからも勉強したいことや行きたい場所がありすぎてやりきれないほどだとおっしゃっていました。私はそんな大人に慣れるだろうか…とふと考えさせられました。
コメント