妊活社長の健幸経営応援団 ■ 株式会社ウイッツジャパン 代表取締役 長谷川 幸二
更年期のココロやカラダの不調は、女性だけでなく、男性にも起こります。しかし男性の更年期に対する認知や理解度は低く、本人が自覚していないことも多く企業や周囲のサポートも少ない。更年期症状がツラく仕事を辞めざるを得なくなる、いわゆる「更年期離職」は1年で10万人以上。我慢して働いているけどパフォーマンスが落ちる、「プレゼンディーズム」になっている人は推定100~600万人以上と推定されています。この放置が個人だけでなく、企業にも多大なデメリットをもたらすことがあります。
男性更年期の放置によるデメリット
- 業務効率の低下: 更年期障害による集中力の低下や疲労感の増加は、業務効率を著しく低下させます。これはプロジェクトの遅延やミスの増加に直結し、企業の業績にも悪影響を及ぼします。
- 従業員間のコミュニケーション問題: 精神的な不安定やイライラは、職場内の人間関係にも影響を及ぼします。チームワークの乱れや職場内の不和が生じる可能性があります。パワハラやセクハラの原因にもなります。
- 長期的な人材流出: 男性更年期障害で、年間10万人以上の男性が仕事を辞めざるを得ない状況にあります。これは、個人だけでなく、企業にとっても大きな損失です。
企業によるサポートのメリット
一方で、企業が男性更年期に対する理解を深め、積極的にサポートを行うことで得られるメリットは大きいです。
- パフォーマンスの向上: 早期発見・早期治療により、従業員の身体的・精神的健康が改善され、結果として業務効率とパフォーマンスが向上します。
- 職場の雰囲気改善: 健康問題への理解とサポートがある職場は、従業員の満足度が高く、ポジティブな職場環境が醸成されます。これは、従業員のモチベーション向上に直結します。
- 人材の定着率向上: 従業員の健康を大切にする企業文化は、優秀な人材の確保と定着につながります。長期的に見て、人材育成のコスト削減や組織力の強化を実現します。
企業が男性更年期の問題に対して積極的に関わることは、従業員にとっても、組織にとっても多大なメリットをもたらします。健康経営に取り組む企業でも男性更年期は見落としがちですが、ここをサポートするメリットはかなり大きいです。
妊活社長の健幸経営応援団 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.154(2024年4月号)
プロフィール
長谷川 幸二(はせがわ こうじ)
株式会社ウイッツジャパン 代表取締役
1970年生まれ 2020年講師オーデションファイナリスト(全国3位)、株式会社ウイッツジャパン代表取締役 医療機関のWEB制作会社の経営の傍ら、妊活アドバイザ、福祉住環境協会理事として、子作り、子育てから介護、SDGsなど社会課題にも取り組んでいる。
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