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流行よりも個性で生きるZ世代

ミレニアル紀行文

ミレニアル紀行文   ■石田眞穂


現代の若者は20年前の若者に比べて、人より先に新しいものを試す傾向や、新しいコンテンツを流行として創り上げていく傾向が半減しているという結果が、野村総合研究所の調査により報告されています。不景気な世の中しか知らない世代だからこその堅実な考え方がそこには存在するというお話を以前のコラムでいたしましたが、若者の消費行動の変化にはそれだけではない理由があるのではないかと考えています。
マイノリティを受容する動きや、多様性を認め合う考えはここ数年で急速に普及し、Z世代はこの考え方を幼少期〜思春期の自己形成の期間に自然と習得した世代です。

みんなが持っているからという理由で流行なものを持ち流行の服を着ていた平成の時代からは時が流れ、こだわりの服を着たい人や自分を表現できるメイクをしたい人、すなわち『個』を体外的に表示していきたいと考える人が増えているように思います。

これらを踏まえると、今後は『流行』を軸としたマーケティング自体がだんだん『流行』しなくなるのではないかと思うのです。すでに若い子ならこれが好きだろうという一筋縄でビジネスモデルが描けることは少なくなり、より細かいペルソナを想定した戦略が必要になっていると思います。

新商品開発や広告の打ち方に悩んでいる方は、とにかく個性や表現のツールとなりそうな手法を探してみてはどうでしょうか。ですがこうした若者の消費行動の変化はある種、社会が成熟ステージに入ったサインともとれるかもしれませんね。

ミレニアル紀行文 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.147(2023年9月号)

プロフィール

石田眞穂 
1996年生まれウェブライター。熊本に戻り早くも3ヶ月目に入りました。福岡と比較するとまだまだ新しいことへの抵抗感が強い地域柄を感じることはありますが、誰かがやらなければ、いや私がやろう!という精神で日々仕事に取り組んでいます。

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