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スポーツプレゼンテーションという世界

エンタメのチカラ

エンタメのチカラ  ■レジリア 代表 西 高一郎

スポーツプレゼンテーション(SPP)という言葉があります。会場で競技進行に合わせて会場演出をする仕事で、音響、照明、映像その他様々な演出を駆使してスポーツイベントをより魅力的に見せる企画、演出を行う仕事です。
19世紀中頃からのラジオやテレビの普及とともにそのマーケットが広がり、今やスポーツイベントでは欠かせない役割の仕事の一つになっています。

原稿を書いているのは7月の中旬。世界水泳2023福岡大会の真っ最中。福岡での開催は22年ぶりで、僕がイベントの業界に入って間もない頃の話です。
当時の記憶を辿ると、水泳の世界大会のために、マリンメッセの中にプールを作るという話を聞いて、結構な衝撃を受けたことそして、なんなら競技よりも会場の作り自体への興味の方が大きかったのを覚えています。

さて、大会を終えた世界水泳だけでなく、オリンピックやサッカーW杯をはじめスポーツはエンタメ産業とはものすごく密な関係にあります。というかエンタメそのものだと感じています。
スポーツエンタメという言葉が正式なワードがどうかは分かりませんが、このスポーツエンタメの歴史を紐解くとおもしろいと思いました。
スポーツは競技性を持っているものが多く(というかほとんどですが)、勝敗を決める相手があって成り立つ性質上、そもそもエンタメ性が高いんですね。
いわゆる非競技者も応援や観戦という形で競技を楽しむことができます。
単純な勝敗という結果以外にも、競技(試合)中のプロセスや参加選手個々のバックボーン、会場空間。さらにそこから生まれる応援の力など、楽しめる要素を沢山持っているので、情報を伝えるメディアの力との相性が良いのだと思います。

同時に、会場で直接感じる空気感は独特で、あの熱狂する空間にやられてしまうことも多々ありませんか。スポーツプレゼンテーションの役割の一つに会場演出の効果で選手のパフォーマンスをアップする目的があります。会場が盛り上がれば、選手(競技者)のパフォーマンスも上がるというわけですね。
一つの催事を総合的に底上げするスポーツプレゼンテーションというジャンル。
裏方仕事ながら、これ自体も非常にクリエティブでエンターテイメントな仕事ですね。
沢山の力やスキルを一つにまとめ上げて相乗効果を生みだす仕事は、人にしか出来ない仕事しか残らないこれからの時代、もっともっと必要になると感じました。


エンタメのチカラ  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.146(2023年8月号)

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プロフィール

西 高一郎(にし こういちろう) 
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して、九州内外から依頼を受ける。

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