経営者の知恵を後継者に残すことで100年企業の基礎を築きませんか

簡潔なコミュニケ―ションに慣れ過ぎて

ミレニアル紀行文

ミレニアル紀行文   ■石田眞穂

最近弊社にも新入社員が入ってきて、私もペーペーながらに質問をされる機会が増えました。「この商材どういう風に提案したらいいですか?」Z世代ど真ん中の新入社員たちは、決まってこういった質問をしてきます。
皆さんの世代であれば、自分はこうしたいんだけど…という相談や、提案中に特定のワードで断られたらどうカウンターを打つべきかなど具体的な質問をしてほしいのにと思うでしょう。なかにはそれくらい自分で考えてから聞け!と腹を立てる方もいるのではないでしょうか。
ですが実はこのような認識の錯誤には、『SNSの普及』が影響しています。決してこれだから今の若者は、で済ませられない行動の根拠があるのです。

かつてパソコンが進化を遂げガラケーが普及しメールがその時代を席巻していたころ、人々は3通程度のラリーで終わる長文で連絡を取っていました。ですが、Z世代が生きてきたのはLINEやチャット文化の中。複数のやり取りがある前提で導入として短文を送ってきているんです。
ただこの習慣に関しては私生活と仕事は違いますから修正すべきZ世代の特徴。私も思い出せば新卒の頃同じことをしていたので反省していますし、仕事ではこうやって質問をするんだよと当時教えてくれた上司に感謝しています。

どうか社会人の先輩方、これだからZ世代はと切り捨てず文化が違うんだと思って教えてあげてください。社会人の一歩を踏み出したZ世代から、いずれ新たな発想やビジネスヒントが溢れてくるかもしれませんから。

ミレニアル紀行文 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.144(2023年6月号)

プロフィール

石田眞穂 株式会社ソリューション
1996年生まれのWEBライター。新入社員に短文の質問をされたら「あとで回答するからそれまで自分ならどう言われると欲しいと思うか、もし電話で断られるとしたらどう断られるかを考えておいてね!」と伝えるようにしています。思考訓練を促す方法です。

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