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エンタメの魅せ方が確実に変わってきた話

エンタメのチカラ

エンタメのチカラ  ■レジリア 代表 西 高一郎

以前プロセスエコノミーという言葉を紹介しました。言葉の意味がよくわらないという方は、”プロセスエコノミー”という言葉を検索してみてください。
さて、文字数の関係で色々端折りますが、エンタメ界の売上と言うとチケット代や作品の販売代金などがメインで、チケットは座席数、作品販売額は作品の数、という感じで上限が見えている場合が多く、もう一つはスポンサー料金というエンタメ会場を広告場所と捉えたもの。ということになります。

次に、世の中のメディアの収益構造に少し触れます。
メディア(ここではいわゆる媒体、伝達手段やその仕組みという意味)が伝えている内容は大きく2種類で、コンテンツ的意味合いのもの(ニュース記事などの情報や作品そのもの等)。もう一つは、広告です。
メディアの収益はこの広告費をもとに成り立っているのが現状で、いかにして広告費を集めるかが命題だったりします。

こっからやっとこさ本題です。
最近のインターネットメディアの台頭がこの構造を崩し始めていますよという話です。TVで無料で見れていたものが見られなくなり、インターネットによる有料配信化が進んでいます。さらに客席が有限だった舞台や興行も客席無制限の配信版が存在するものが増えています。とにもかくにも続々と有料配信ものが増えています。
コンテンツそのものに“力”のあるものは、インターネットの世界では、自信が強大なマネタイズ力を持つため、純粋に作品に注力した予算構成が可能になります。さらに作品が出来上がる過程を公開し、共感や完成までの物語を共有するコンテンツを有料化。こうなると従来の広告ビジネスにある余計な広告を挟む必要性が減り結果としてスポンサーの影響力が及ばないエリアが増えている。そういうことです。
情報インフラの発達とテクノロジーの進歩は、場所や技術、情報伝達力で生む価値の差を限りなくゼロに近づけ、いかに力のある(=必要とされる)コンテンツ提供を行えているのかが重要になる。僕はそう感じます。

働くことは価値を産むことであり、お金を産むことではない。
エンタメのマネタイズがどう動いているかを見るとこれからの時代に必要なビジネスの根幹がどこにあるのかを知ることができる面白い世界だなと感じる次第です。
貴方のビジネスがどんな価値を産んでいるのか再確認すると次世代への次の一手が見つかるかもしれませんね。

エンタメのチカラ  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.133(2022年7月号)

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プロフィール

西 高一郎(にし こういちろう) 
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して、九州内外から依頼を受ける。

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