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手作りイベントの予算を最大効率化する方法

エンタメのチカラ

エンタメのチカラ  ■レジリア 代表 西 高一郎

エンタメ界に限ったことではありませんが、ネットとスマホを手に入れた人類は、世界中の様々な情報へ無料(もしくはタダ同然)でアクセスできるようになりました。
特定のポジションに就くか、そうした人と近しい位置にいないと知り得なかった各専門分野の情報、特定の人を介してしか購入できなかった商材やサービス、その門戸が個々のスマホ経由で開かれたってことですね。

そんなこんなで、僕らエンタメの業界でも、支払いさえ問題なければ、結構な数の事務所さんや各種制作関係事業者さんが個人のお客様と直接取引する。なんて機会が増えています。
大袈裟にいうとプロでも素人でも、見た目同じようなエンタメ空間、催事会場が作れてしまうかも!という状態なのですね。
実際、そんな感じのイベントがあちらこちらで沢山開催されていますし、僕自身も、本職以外の方からの相談やお手伝いの依頼もあります。

ところがそんな時、やっぱり見えちゃうんです。経験という引き出しが “知っている(つもり)”と“(本当に)出来る”の違いを発動してきます。
計画の中の抜け落ちている要素が気になってしまって仕方なくなるんです。
計画自体が詰めの甘いもの。一見、僕らがやっても同じに見えるレイアウトや人の配置。

しかし、“なぜそうなのか?!”の理由とその解像度がかなり違うんです。
プロと呼ばれる人達は “目にみえる部分以外の、絶対的に担保すべき環境(演出と安全確保の両面)、運営、進行上のイレギュラーに対する対処方法等々あらゆる物が、理由ありきです。加えていつでも開けられる引き出しにその何倍もの経験とプランがストックされています。この、沢山の引き出しから、直近の近未来と全体で着地すべき点の両方を見て、今必要なことを決めます。そのために、使わないかもしれない何かを用意しておくこともあります。

この場合はリスクヘッジへの予算ですね。
主催の目的のために用意されたエンタメの空間へ、個々の事情と思いで沢山の人が集まり、各々が個々の目的を果たして満足して帰る。
お客さんにとっての当たりまえはそこです。

一定規模以上の催事を主催するときは、相談相手とそのタイミングを外さないことが、予算の最効率化の肝であり、催事自体の成功への鍵です。
ぜひその辺を意識してみてください。
同じ予算でもきっと今までより素敵な空間が出来上がると思います。
目的への費用対効アップのコツは“果餅は餅屋へ”
これ結構大事ですという話でした。


エンタメのチカラ  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.150(2023年12月号)

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プロフィール

西 高一郎(にし こういちろう) 
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して、九州内外から依頼を受ける。

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