エンタメのチカラ⇒失敗しないイベントの作り方 ■レジリア 代表 西 高一郎
なんだかんだでこの場をお借りして約3年ほど、失敗しないイベントの作り方というタイトルで、イベントの作り方を紹介してきました。イベントの現場に携わるようになって30年近くになりますが、いまだにイベントの成功ってどこなの?と感じることが頻発します。
イベントの定義のひとつに、「何らかの目的を達成するための手段として行われる行・催事」というのがあります。
この視点だけなら、イベントの成否は一見主催者目線で決まるかのようです。
でも私はそう思っていません。
主催者がその成否を判断する際、そこには参加者・来場者からの反応、評判等が含まれ、彼らが満足(最低でも納得)したことが確認できなければ、主催者として成功したとの判断はできません。
それと、もう1つ別視点のアプローチで主催者に「達成するための何らかの目的」があるように、参加者、来場者にもそれぞれの目的があります。このそれぞれの目的が主催者の開催意図などとは全く関係ないところで存在していて、把握もコントロールもほぼ不可能。
その評価の主導権は相手持ち。という非常に不利な条件ばかりが揃います。
この状況の中「相手を満足させないと勝てない」という勝負に挑むことになります。
(まあ、ほぼほぼ勝てません)
この両視点からたどり着く答えは「計画的に成功するイベントを作るということはほぼ困難」で、目指すべきは成功の形を明確にしつつ、そのスタンスは「成功したかどうかはわからないけど失敗はしていないよね」という状態が正解ということです。
経験上失敗するイベントには一定の答えがあります。
・準備をしない
・嘘の告知を出す
・主催者都合でお客様(参加者・来場者)の目線がない
・上記において絶対的安全が確保されていない
このことが抑えられていないとそのイベントは確実に失敗します。
間違い無いです。
この4つは、単体でもそれぞれが連動していても構いません。
(現実的には種々のパターンは、分解するとこの4つのどれかに当てはまっています)この4つを様々な具体例で説明したものがこれまでの毎月の記事でした。
2020年はコロナ禍の中、従来の世の中の常識では対応できない出来事がたくさん発生し、意図的に密を作り出すことが大前提だったイベント業界は全ての動きも計画も止まってしまいました。
(なんなら真っ先に切り捨てられた感もありましたが。。。)
そして、時が経ちイベントの必要性が沢山の方に再確認されつつ、オンラインを活用した様々な方法で少しずつでしが新たな動きが始まりつつあります。失敗しないイベント作りに必要なことは、大きくは変わりませんが具体的必要事項にかなりの変化が加わりました。
特に「密を回避しながらイベントを成立させるためのノウハウ」はイベントの形を根本から変える新しい分野です。
中でもオンラインをはじめとする最新テクノロジーの力を活用することは必須です。
これからの時代「何が成功で、何が失敗か。」その挑戦を繰り返しながら、あなたなりの失敗しない法則を生み出して欲しいと思います。そしてそんな時「失敗しないイベントの作り方」として、私の持っている経験や知識が役に立てるのであれば、大変有難いと思います。
これまで約3年超の期間、お付き合いいただきありがとうございました。
エンタメのチカラ⇒失敗しないイベントの作り方
Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.114(2020年12月号)
プロフィール
西 高一郎(にし こういちろう)
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して、九州内外から依頼を受ける。
コメント