エンタメのチカラ ■レジリア 代表 西 高一郎
今回も引き続きメタバース関係です。
メタバースの世界では複製が容易なデジタルコンテンツのオリジナルを唯一無二の存在にすることが可能なNFTの技術。
新しい概念は、その効果的な前例が無いためベストな活用方法を見いだせないことがとても多いようで、調べてみると比較的エンタメ分野での活用が試されてるものが多くみられました。
エンタメ界での活用例とその理由をざっくりと紹介してみます。そこからうまく派生して、自身のビジネスに転用できるアイデアのタネになると嬉しいなと思います。
ひとまずNFTとはなんぞやとですが、端的な特徴だけ紹介すると以下の三点です。なお技術的な話は割愛します
・複製が容易なデジタルデータ(同じ見た目)で、“異なる所有者”“オリジナルはどちらか”等を証明できる仕組みがある(only oneの証明)
・それによって、真なる所有者の証明が可能となる(所有歴。所有権の証明)
・所有者の変更に伴い、その都度、取引に要する価値を取引ごとに自動的に所定の対象へ分散する事が可能である(取引処理と価値分配の全自動化)
複製(コピー)が容易なデジタルデータの正解において、オリジナルを証明出来ることは、数多の取引においてそれはそれは画期的で、大きなビジネスチャンスでもありました。
残念なことに”儲けを出す””儲かる”という点ばかりが大きく注目され、本来持つ技術の可能性や活用方法がおざなりにされている感を強く感じます。
個人的には既存のサービスにうまく取り入れる事で、従来の何倍もシンプルにローコストで短時間にそして自動的にそうした事務処理が可能なことが本当の魅力で、一般に浸透する未来の形だと考えています。
特に、直近はメタバース環境内で特定のデジタルデータの唯一性を証明出来る技術として、その親和性の高さから著しい成長をしています。
2022年9月現在、エンタメ界隈における、NFTはNFTアートと呼ばれるデジタルアート(画像や動画等)の売買、デジタル会員証、コレクターアイテムやSNSのアイコン画像などが主流として広まっています。
大切なのは、“これらが何故NFTである必要があるのか。”
そこを掴めると、自身のビジネスや業界の未来への新しい活用方法が見えてくると思います。
まだまだ始まったばかりのNFT業界。気になった方は、Beeple、ジャックドーシー、NFTアートなどから調べてみると良いと思います。
エンタメのチカラ Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.136(2022年10月号)
プロフィール
西 高一郎(にし こういちろう)
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して、九州内外から依頼を受ける。
コメント