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エンタメ界の動きから未来予測してみよう

エンタメのチカラ

エンタメのチカラ  ■レジリア 代表 西 高一郎

再び非常事態宣言が多くの県で発令され飲食店を中心にたくさんの制限の中僕らは知恵を絞って生きていくことを求められています。それでも伸びるところは伸びているし、エンタメの力って人を笑顔にしたり、心を前向きにするために必要なものだと信じているので、今回はその辺からせめて行きたいと思います。
「未来を予測してあらかじめ手を打つことが大切だ」みたいなことは誰しも考えているし意味もわかっているのに、周りを見回すと「早くもとにもどってほしい」「コロナが落ち着いたら・・・」という声がいまだに聞こえてきます。
とはいえ「見るポイント、注目するところがズレてませんか?」と言いたいのです。

スマートホンが普及して世の中の仕組み(物流やサービス提供方法等)が見た目以上にごっそり変化しましたが、それは現在のコロナ禍云々に関係なく訪れる近い未来の姿でした。
変わりようのない未来のいち部分がみえていて、予測も別の一手も可能だったのに、コロナ禍で本当に身動き取れなくなってからそこに対応しようとしているのがいまの姿なんですね。
要は今世の中で活動できている手法はコロナ関係なくいずれ訪れる未来の姿でもあったということです。(純粋に現行の方法でしか対応できないものがあるのも事実です)

エンタメ界においても同じで、どこが変化できるものでどこが変化できないかのトライアンドエラーを繰り返してきていた人たちは、不完全ながら新しい市場を開拓したり、新しい表現方法を身につけたりし始めています。
世の中の変化の匂いを察し、試していた人たちがリスタートできているのが現実です。
ここで大切なのはコロナの有無と関係なく、既に動き出していた人たちが間違いなく存在していたという事実です。

エンタメ界の多くは共通空間の中で「体感」、「共有」を通じて何かを感じたり手に入れたりするスタイルを主流とし、その点において、リアルの場、空間というのは最強でした。(あくまで最強であって、唯一無二という意味ではないです)反面、3次元のこの世界では、物理的距離が体感・共有のために結構大きな壁でもありました。
エンタメ界で元気のある分野は、リアル空間にこだわらずオンラインで表現できる体感と共感の部分を強化したコンテンツで、オンラインを活用し物理的距離と移動時間が無用もしくは無関係な手法を探っているコンテンツです。

リアル空間以外で何を体験・共有につなげるかは、現実的にはかなり難しめの問題なのに、そのトライ&エラーを繰り返している分野に可能性を感じて「ヒト」「モノ」「カネ」が集まっています。世の中の「ヒト」「モノ」「カネ」のリアル現場での動きが鈍い今、自由に動かせるものは「データ化できる情報」と「思い」のようです。

ご自身の業界で身動きが取れないと感じている方は、この二つを活かす方法をもう一度見直してみると次の打ち手のきっかけが見つかるかもしれませんね。
そして、とにかくそれのトライ&エラーの繰り返しが、次の一手、ひいては次世代の主流にたどり着く一番の近道だろうと思います。
自身の業界の「当たり前」に対して今一度疑問を投げかけてみてはいかがでしょうか。模範解答ではなくとも何かのキッカケになるかもしれません。

エンタメのチカラ  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.116(2021年2月号)

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プロフィール

西 高一郎(にし こういちろう) 
レジリア 代表

1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して、九州内外から依頼を受ける。

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