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インボイス制度

経営者と税理士と節税

経営者と税理士と節税   ■井上税理士事務所 所長  井上 伸一

令和5年10月1日からインボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まりました。取引先の登録番号の管理やご自身の事業所の請求書や領収書の整理等、昨年9月くらいから以降、面倒な作業をされたことだと思います。

当事務所でも、皆さんからお預かりした請求書や領収書を会計ソフトに入力する際に、請求書や領収書に登録番号が掲載されているか否かを確認する作業が増えました。ほとんどの事業者の書類に番号の記載はありますが、一部の飲食店やコインパーキングの領収書には記載が無いものもあります。

登録番号の取得により、取引先は消費税の申告の際に仕入税額控除が可能になります。逆に言うと、登録番号を取得せずに適格事業者にならなければ、取引先は消費税の計算において、不利になるということです。つまり、登録番号を取得しないままでいると、取引先として選んでもらえなくなる可能性があるということです。適格事業者以外との取引では、仕入税額控除が出来ないからです。

多くの場合、請求書に登録番号等を記載する手間が増えるだけで、消費税申告はこれまでと変わることはありません。
しかし、先に述べたように免税事業者の対応が問題となります。登録番号を取得するすることにより、従来は免税事業者であっても課税事業者となってしまいます。免税事業者のままでは、適格請求書の発行ができないのです。取引先として選んでもらうためには、課税事業者になる必要があるかもしれません。

世の中には、それなりの規模で事業をされていても、無申告の方がいます。売上をごまかしたり、架空経費を計上するよりも、何もしない(申告しない)方が税務署は把握できないのかもしれません。インボイス制度が始まるということで、今まで無申告であった方が、申告の相談に数名お見えになりました。色んな問題が指摘されいる制度ですが、適正な申告の一助になったことは確かなようです。

経営者と税理士と節税  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.151(2024年1月号)

プロフィール

井上 伸一(いのうえ しんいち) 【税理士】
井上税理士事務所 所長
昭和46年、福岡県生まれ。長崎青雲高等学校、立命館大学法学部卒業。
平成11年、税理士登録。平成23年、井上税理士事務所開業。
中小企業の経営指導のほか、企業経営者・医師等に向けて各種セミナーを行う。

URL http://www.itax.jp/

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