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「心理的安全性」組織を変えるのは言葉

妊活社長の健幸経営応援団

妊活社長の健幸経営応援団  ■ 株式会社ウイッツジャパン 代表取締役   長谷川 幸二

「社員の離職率が高く定着しない」「若い社員が育たない」「上司と部下の意思の疎通が難しい」「ミスを報告しない部下がいる」「リスクを恐れて新しいチャレンジをしない」「仲は良いけど目標達成意識が低い」「会議でアイデアや意見が出ない」など社員育成に関する課題をお持ちではありませんか。

上記の状態になっている職場は「心理的安全性が低い職場」になっている可能性が高いです。「心理的安全性」とは組織の中で、自分のアイデアや気持ちを安心して伝えることのできる状態のことです。言葉そのものは半世紀以上前からありましたが、2016年にGoogle社が「生産性の高いチームは心理的安全性が高い」との研究結果を発表し、一気に注目されました。ここ数年、大企業の人事担当者や心理学の専門家でも研究されている、人材育成やマネジメントで注目の最重要キーワードです。

心理的安全性の高い組織では、誰の意見に対しても、「無知・無能・邪魔・ネガティブ」というレッテルを貼られることがありません。ミスを報告したときも、馬鹿にしたり、否定したりしないという環境です。しかし、実際の現場では「何か意見はないのか?」「なんでできていないんだ!」「ちゃんとやってるのか!」「前にも言ったよね」「こんな事言いたくないんだけど」「君のために言ってるんだよ」などという攻撃、否定的な言葉から、ミスを恐れ、本音を言えず悩みやストレスを抱えている部下が多いのが現状ではないでしょうか。

この状態を打破するのは、経理者や管理職などチームリーダの役割です。中には「俺は社員の言うことをちゃんと聞いている」「うちの会社は皆、仲が良い」という方もおられるかもしれません。しかし、心理的安全性は、単に仲良し集団を目指すものではありません。人間関係に気を遣い、言うべきことがいえないというケースも組織としては成長できない環境に陥っています。

心理的安全性が高いチームは、単なる仲良し集団ではなく、目標に向かって健全な意見を言い合える組織です。「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「歓迎」などいくつかポイントはありますが、普段から使う「言葉」を意識することで、組織は劇的に変わります。
今日から言葉を変えて活力と笑顔あふれる職場に変えていきましょう。


妊活社長の健幸経営応援団  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.141(2023年3月号)

プロフィール

長谷川 幸二(はせがわ こうじ) 
株式会社ウイッツジャパン 代表取締役
1970年生まれ 2020年講師オーデションファイナリスト(全国3位)、株式会社ウイッツジャパン代表取締役 医療機関のWEB制作会社の経営の傍ら、妊活アドバイザ、福祉住環境協会理事として、子作り、子育てから介護、SDGsなど社会課題にも取り組んでいる。

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