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合同会社ってなんだろう

談話室 五三の桐

話室 五三の桐  ■江上慎也司法書士事務所 所長 江上 慎也

合同会社とは平成18年の会社法施行に伴い新たに創設された会社の類型です。会社を設立する場合、まずどの会社類型で設立するのかを決める必要があります。これまでは株式会社を選択する方が圧倒的に多かったのですが、近年は合同会社を選択する方も増えてきています。そこで今回は合同会社の特徴について簡単に述べていきたいと思います。

株式会社と対比した合同会社の特色として、設立をする際の費用の安さがあげられます。合同会社は設立の際に公証人による定款認証が不要であるため、公証費用が省略できます。また会社設立登記の際の登録免許税も最低6万円からとなっています(株式会社の場合は最低15万円からです)。

また出資者自らが「社員」と呼ばれる役員となるため、出資者自らが業務執行を行います(株式会社の場合は、「出資者」と「取締役」は別のものとして考えられます)。そのため株主総会や取締役会などの機関が不要なため迅速な意思決定が可能になります。社員には任期がありませんので、株式会社のような定期的な役員変更登記は不要です。

このように小規模な事業体としては合同会社はメリットが多いようですが、デメリットもあります。それは知名度の低さです。一般的には合同会社という会社類型があまり浸透していないため株式会社と比べて信用度が低いといえます。しかしながら前述のとおり合同会社の数は増えているので、今後知名度の問題もクリアされるかもしれません。

「談話室 五三の桐」 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.139(2023年1月号)

プロフィール

司法書士江上慎也事務所 所長 江上 慎也(えがみ しんや) 

昭和50年、福岡県生まれ。福岡県立明善高等学校、九州大学法学部卒業
平成10年、司法書士試験合格。約20年間福岡市内の司法書士事務所に勤務。
平成30年、司法書士江上慎也事務所開業。
趣味は登山・キャンプ、楽しくお酒を飲むこと、映画鑑賞や博物館めぐりです。
小学校の親父の会等の地域のPTA活動にも参加しています。

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