問い合わせをじゃんじゃん獲得するホームページの作り方
■㈱ワイコム・パブリッシングシステムズ社長 田上恭由
前回は、キーワードにお客様の意向が詰まっているというお話をしました。今回は、お客様の目線に立って見ようということを考えます。
さて、ウェブのお客様(=見込み客)にとって、ホームページに掲載されている情報は、どのように見ておられるでしょうか。
それは、「疑ってみている」のです。記載された情報に対して、「本当?」「どこもおんなじこと言ってる」「信じられない」と感じて、全く信用しようとしません。
「見ない」「読まない」「信じない」の「3ない」とも言われます。
広報やプロモーションは、「お客様は信じてくれない」「言っても伝わらない」ことを前提にして、設計していきます。
信じない相手に信じてもらう
なぜ、見込み客は信じてくれないのでしょうか。それは、売り込みに見えているからです。「業界最安値」「大人気」「売り切れ続出」などの見慣れたキーワードがあると、見込み客は反射的にスルーするのです。
そこで、「情報誌」に見立てて、「記事」に見えるようにするのが効果的です。見込み客は、売り込みの「広告」は本能的に避けるのに対し、「読み物」となると、自ら読む行動に移るのです。
私は情報誌の編集に8年間携わり、その間わかりやすく具体的に伝えることがテーマでした。書き手の主観は消し、客観的な数字や事実を淡々と記述していくことが求められていました。「これを使うとコストがめっちゃダウンするのでおすすめ」ではなく「知人が導入したところ、30日間で56万円のコストダウン効果がありました」のほうが伝わるのです。
マーケティングのゴールは、読み手の行動を購入に向かわせること。話を聴かない、信じないお客様に買っていただくためには、「買いたくなる情報の提供に徹して、自ら行動を起こしていただく」ということを基本に据えましょう。
実績と経験数の多さ、お客様の評価が選択のポイント
では、具体的に何を記事として準備したらいいのでしょうか。会社のホームページであれば、会社の過去の実績が一番効果的です。
何年度にどんな家を建てたのか。100件超の竣工リストは効果てきめんです。
お客様の声もおすすめで、当たり前になりつつあります。ステキなインテリアに囲まれたリビングで、実名で幸せそうに建てた家のことを語るオーナーの動画には、必ず引き込まれます。
※4月から、ポッドキャスト配信がスタートします。タイトルは「がみポンのザクザク儲かるホームページの作り方」。上級ウェブ解析士としての経験を、移動しながらでも聴ける「音声」でお伝えします。
IT時代に乗り遅れるな Bis・Navi(ビス・ナビ)Vol.130(2022年4月号)
プロフィール
田上 恭由(たがみ やすゆき)
㈱ワイコム・パブリッシングシステムズ 代表取締役
「ふくおか経済」記者・営業、中古車情報誌編集者、システム開発者を経て、平成9年個人創業、翌年法人成りして現職に。上級ウェブ解析士、採用定着士。小規模事業者のウェブサイト構築実績は七百件以上。顧客獲得や採用の課題を解決する手法に定評がある。IT導入補助支援事業者、認定支援機関として、補助金獲得実績も多数。
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