ビジネス徒然草 ■アネーラ税理士法人 統括 藤本 周二
もうすぐ暑い夏が来ると思いますが読者の皆様はいかがお過ごしでしょうか。コロナも終息せず、秋以降に第2波かという議論も飛び最近は毎日感染者数も最高記録を更新中です。
政府の対策も対策とは言えないものが多いものとなっています。基本的な間あげ名で来ていないのが問題と思っています。緊急事態宣言を出さないのなら医療体制の充実を第1に、第2に感染源と推定される場所に休業要請などの対策を取る。当たり前のことができずにGO TOキャンペーンに代わってしまいます。国民がその程度の政治家を選んでいるのですからその責任は国民にあります。
私も人並みには納税しているかと思いますがそのお金はどう使われているのか今までのチェックが不足しているためこのような事態になってしまいました。ですから読者の皆様も自力で今の状況を乗り越えなければなりません。感覚地ですがコロナが明けたころには10%程度会社の数は減っていると思います。
経営者のみなさまは、ご自分の会社を守らなければなりません。新たな事業戦略を考えて実行しなければなりません。
まず、皆様の事業をもう1度考えてみた方がいいかと思います。そんなのわかっているよという声が聞こえてきそうですが、日本産業分類の事業ではありません。例えばタクシー業なら人を運ぶ事業と定義できます。ポイントは移動にあります。とすれば人がいないなら物を運んではいけないのか?あるいはタクシーという車を他に利用できないのか?このような観点で事業を再構築する必要があります。よくシナジーを生かした経営多角化といわれる点です。
さらに今されている事業をプラットフォーム化やサブスク化できないかの検討が必要です。例えば、今ナイトクラブを経営されているとします。今はなかなかお客さんもいないしいけない状況です。そこでサブスクプランの提案はできないでしょうか。例えば毎月5万円で5回まで来店できるとします。今は来れなくてもいずれは来れるときが来ればお客さんからすれば実質低価格にできる。さらに、長期的な取引関係を構築できることにより安定経営ができる。
アプリの開発に時間をかけ、スマホにアプリを登録してもらうことによるサブスク化も検討すべきです。ここでいうサブスクとは顧客と長期的関係を構築していく取引と解釈できます。資金的に余裕のある会社は長期事業計画をみなおし、組織体制の再整備の時間と考えることもできます。今ご説明したのは多少の例であり様々なことが検討できます。
4、5月のステイホームの時期にもどう過ごすかで企業の発展がもう変わってきています。まさしく言い古されたことですがピンチはチャンスです。ここで大切なのは柔軟な思考であり一種のこだわりが会社を滅ぼすことになりかねません。
私は仕事柄WITHコロナの本はほぼ読んでいます。答えを出せている本は1つもありません。答えは各経営者が出す問題です。会社は減りますので生き残りましょう。
ビジネス徒然草 Bis・Navi(ビス・ナビ)Vol.110(2020年8月号)
プロフィール
藤本 周二(ふじもと・しゅうじ) 【公認会計士】
アネーラ税理士法人 統括・東京事務所代表
1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長に就任。2009年8月にエスペランサ税理士法人を設立し、理事長に就任。12年1月エスペランサコンサルティング株式会社、15年3月九州M&Aサポート株式会社、20年12月九州有限責任監査法人を設立。19年エスペランサ税理士法人をアネーラ税理士法人に改称。
信条:至誠天に通ず
著書:『社長の品格』(海鳥社刊)。
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