経営者の知恵を後継者に残すことで100年企業の基礎を築きませんか

経営者としてスタートしてますか?


ビジネス徒然草  ■アネーラ税理士法人 統括 藤本 周二

私は、仕事がら多くの経営者の方々にお会いします。従業員の方々にもお会いします。起業家の方にもお会いします。これから起業される方には敬意を表します。この仕事も私は30年近くやっています。はっきり言えるのは90%の会社は10年後も変わらない。むしろ社長が年を取っている分衰退していくことです。つまりほとんどの会社は伸びることなく毎日が進んでいくと言う事です。

それはなぜでしょうか?
多くの原因があります。間違いない原因の一つは経営者が経営者としての勉強を進めていないことにあります。
経営者とはどのようなものでしょうか。それは各自の考えがあるでしょう。しかし、一定の共通項があります。私たち人間は動物であり毎日食べていかなくてはなりません。また、私たちにも子供や養うべき人がいるかもしれません。子供も大きくなれば学費なども多額にかかることもあります。
つまり、飯を食わしてくれる人に人はついていくと言う事です。どうしたら従業員に飯を食わせられるのかを常に検討・実施しなければなりません。評論家的経営者は経営者ではありません。
例えば、最近の子はすぐにやめるんだよなー、とか言っているのは評論家であって経営者ではありません。最近の子がすぐにやめる特徴があるならばすぐに辞めない工夫ができれば他社のはるかに先に行けるではないですか。このような経営者は経営者としてスタートはしていません。

また、従業員がなかなか意見を言わないんだよなーとかいう経営者もいます。であればこちらから聞けばいいではないですか。経営者はみんなに飯を食わせてその家族まで食わせないといけない立場です。そのような方々もスタートラインに立っていません。

また、従業員の前で愚痴を言う経営者もいます。これを聞いた従業員はどう思うでしょうか。不安に思うだけです。この経営者と一緒に頑張って飯が食えるのだろうか、子育てできるのだろうかとなります。そのような会社にいてモチベーションが上がると考える方が間違いでしょう。このような経営者もスタートラインに立っていないです。

私の尊敬する永守さんは、羊の集団が狼の集団に勝てると言われています。その位群れを率いるトップの重要性を説いているのです。
こう考えると経営者というのは経営者という仕事を学ぶ必要があります。経営者は一つの専門的職業と考えて学ばなければなりません。

経営者の皆さんはスタートラインに立っていますか。

ビジネス徒然草  Bis・Navi(ビス・ナビ)Vol.128(2022年2月号)

プロフィール

藤本 周二(ふじもと・しゅうじ) 【公認会計士】
アネーラ税理士法人 統括・東京事務所代表
1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長に就任。2009年8月にエスペランサ税理士法人を設立し、理事長に就任。12年1月エスペランサコンサルティング株式会社、15年3月九州M&Aサポート株式会社、20年12月九州有限責任監査法人を設立。19年エスペランサ税理士法人をアネーラ税理士法人に改称。
信条:至誠天に通ず
著書:『社長の品格』(海鳥社刊)

https://anera.or.jp/



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