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情報の大切さ

ビジネス徒然草

ビジネス徒然草  ■アネーラ税理士法人 統括 藤本 周二

読者の皆様 秋も深まってきて朝晩はむしろ寒いくらいですがいかがお過ごしでしょうか。私たちは普段のビジネスにおいてどのくらい情報を大切にしているでしょうか。むしろ情報の価値をどう見ているでしょうか。

日本のGDPの低迷原因の一つに情報の軽視があるのかもと考えています。
例えば私たちは幼少のころから学校に行き勉強しています。これはものの考え方や知識を習得するためとまずは考えて良いと思います。つまり個人に無形に付着する価値を上げるために勉強していると言えるかと思います。これをビジネスに置き換えれば常に知識の習得に努めなければ遅れていくことは間違いありません。
ソフトバンクの孫さんは、スティーブジョブズとの会話の中でアップルがiPhoneを発売することを感じ取り携帯事業に乗り出すことを決意したと言われています。iPhoneはしばらくソフトバンクの販売独占があったのもその結果だと言われています。そうしてスフとバンクは3大キャリアになり一種の3企業による独占状態を作りだしました。iPhoneの発売の情報が大きな要因です。

また、ミクロ経済学ではすべての人が情報を平等に持っていることが前提かと思いますが、逆説的に言えば情報持つと勝てるとも言えます。私も仕事柄多くのM&Aの案件に係っていますが情報がほぼすべてです。売り手も買い手もとても少ない情報の中で結論を出さざるを得ません。より良い相手を見つける、つまり情報がとても重要です。
また、第2次大戦で日本が情報戦で完全に負けていたこともご存じのとおりです。
日本は戦後ものづくりを基礎に発展してきました。特異な信頼関係を基礎としたビジネスモデルで世界の経済的に一流国になりました。しかし、情報については認識が甘い部分があるかと思います。特に金融情報に対する知見がないために多くの国家的損失を被っているのではないでしょうか。

ではどうすれば情報が得られるのでしょうか?
第一に情報を得られる場所などに多くの投資をしているかです。例えば金融や経済を学べば情報についてのヒントがあるかもしれません。生きた金融、経済などを学ぶには相応の費用が掛かります。ここに重点を置いて学ぶ。情報を持つ人に会う事にお金をかける。これらの事を重視することが次の時代を生き残るヒントになるのではないでしょうか。
皆さんはどう思われますか。

ビジネス徒然草  Bis・Navi(ビス・ナビ)Vol.137(2022年11月号)

プロフィール

藤本 周二(ふじもと・しゅうじ) 【公認会計士】
アネーラ税理士法人 統括・東京事務所代表
1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長に就任。2009年8月にエスペランサ税理士法人を設立し、理事長に就任。12年1月エスペランサコンサルティング株式会社、15年3月九州M&Aサポート株式会社、20年12月九州有限責任監査法人を設立。19年エスペランサ税理士法人をアネーラ税理士法人に改称。
信条:至誠天に通ず
著書:『社長の品格』(海鳥社刊)

https://anera.or.jp/

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