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『木になろう!』

絵本に学ぶ仕事術

絵本に学ぶ仕事術  ■有限会社ウーヴル 代表取締役 三宅 未穂子

森と木の関係を知ることは、どう生きるべきか、どうあるべきかを知ることだと、改めて気づいた一冊『木になろう!』
この本は、木は人と同じ命の仕組みをもっていて、木の営みは、私たち人間によりよく生きる方法を教えていることを描いている。
木は根っこで繋がっていて、神経回路のように繋がり、情報を知らせ合い、栄養を分け合い、互いに命を支え合ってる。まるで人そのものだ。その木が集まって森になる。木々は力を合わせて生きているのだ。「みんないっしょに木になろう。わたしたちみんなが森なんだ」(本文から)これこそが、よりよく生きるための方法なのだ。

こうして文章で絵本の内容を知ると、「そんなこと知ってる」レベルで普通なのだが、絵が付くことでより木は人であることがわかるから、やはり絵本は素晴らしい。細やかな描写、色遣いの中に大切なことが眠っているのだ。
絵本のあとがきには、「樹木を守るためにできること」「森と同じように社会を守るためにできること」「樹木のしくみ」についても書かれている。それらを読めば読むほどに、木と人との関係性は深く、森は私たち人間にとって欠かすことができない存在であることがわかる。

ドラッカー博士は、組織の中核的能力を森と表現された。そして、「知識の生産性を上げるには、森と木の両方を見ることを学ばなければならない。すなわち、結合を学ばなければならない」(『ポスト資本主義社会』)と言われている。さらに「専門知識への特化は、あらゆる分野において膨大な可能性を与えてくれた。しかし、まさに知識が特化したからこそ、われわれは、この潜在的な可能性を具体的な成果へと転化するための方法論、体系、手順を必要としている。それらのものがなければ、利用しうる知識のほとんどが生産的とはならない。単なる情報にとどまる」と。(実践するドラッカー【事業編】佐藤等:著)

「森」全体で一つ。その中で木々の相互関係を担っているが、その働きができなくなると森はいつか滅びてしまうという。「木を見て森を見ず、森を見て木を見ず」では、進化はないのだ。
たった一つの地球に生きている私たち。人(木)を孤立させたり、組織(森)を腐敗させてはならないのだ。人は森の木のように生きているのだから。

『木になろう!』
作 :マリア・ジャンフェラーリ絵:フェリシタ・サラ
訳 :ひさやまたいち
出版:評論社
発行:2022年

「絵本に学ぶ仕事術®」   Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.148(2023年10月号)

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プロフィール

三宅 未穂子(みやけ みほこ) 
有限会社ウーヴル 代表取締役
2005年2月25日創立、翌06年3月15日同社設立。企業向け研修やキラキラ社員のプログラム(社員によるいい仕事のための自社内研修プログラム)業務改善アドバイスを手掛けている。

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