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『ぼくはなきました』

絵本に学ぶ仕事術

絵本に学ぶ仕事術  ■有限会社ウーヴル 代表取締役 三宅 美穂子

会社は河童である!と言った人がいる。
会社とは、会社法によって取り決められた実態のない妖怪のようなもの。実態がないから、とりあえず、河童とでも言っておきましょう・・・という具合だ。

また、多様性を目指すダイバーシティ経営ではなく、すでに十分多様なメンバーが集まっていると考える包括型の経営をしている。それは、1人1人違う個性を石垣のように積み上げ、強固なチームワークを以て『理想』の実現を目指していること、常に、社員1人1人と向き合っていること、あほはいいけど嘘はだめと正直になんでも言えること、など、今の社風を時間をかけて作ってきたという。

このプロセスがご著書でよくわかる(ダイヤモンド出版:チームのことだけ考えた)。その青野社長の話を聞きながら、「この会社には、自分の強みもチームメンバーの強みも理解できるほどに、対話してきたのだろうな」・・と想像した。

その対話について考えさせられる絵本を今月ご紹介しよう。授業中に「参観日に発表する『じぶんのいいところ』」を書くことになった。そうたくんは、友達のいいところはみつけられるのに、自分のいいところは考えても考えても浮かばない。
書けなくて泣きそうになった時、先生が「ともだちのいいところをたくさん見つける」ことと引き出してくれた。
「先生、ぼくはうれしくて・・・」。

作家、くすのきしげのりさんの絵本は、どれも心がキューンと音を立てる。「おこだてませんように」同様、読み終えて、ジーンとして、そうたくんをハグしたくなった。
意外と自分で自分のよいところはわからないものだが、他人のダメなところはすぐにわかる。

日本も絵本のように、自分と他人の違いを知り自分の強みを生かす教育が、幼児期から進んでいる。そのうち、私のいいところは○○です。と言い切る新入社員と仕事をするのだ。ということは、相手を否定から入る目線は、早いうちに矯正したほうがいいかもしれない。相手が気づかない相手のよいところを引き出す石垣経営こそ、未来を拓くのだから。

あなたは、一緒に働く人のよいところを見つけることができていますか?

「絵本に学ぶ仕事術®」 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.100(2019年10月号)

プロフィール

三宅 美穂子(みやけ みほこ) 
有限会社ウーヴル 代表取締役

2005年2月25日創立、翌06年3月15日同社設立。企業向け研修やキラキラ社員のプログラム(社員によるいい仕事のための自社内研修プログラム)業務改善アドバイスを手掛けている。

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