経営者の知恵を後継者に残すことで100年企業の基礎を築きませんか

仕組化をどう考えていますか?

ビジネス徒然草

ビジネス徒然草  ■アネーラ税理士法人 統括 藤本 周二

先日亡くなられたイトーヨーカドー、セブンイレブンの創業者である伊藤雅俊さんの書かれた本を読みました。自分があれこれ指示を出しているときが一番楽しかったと。
会社が大きくなると自分が指示を出すことがむしろマイナスになり、各部門の責任者にお願いするようになる。さらに大きくなるとほぼ人柄も理解できていない人からさらにその先に重要事項を任せることとなり、お願いから祈りになる。そのように書かれていました。このような中で会社を成長させるにはまさしく仕組化であると。
この内容は会社の発展のためには何が必要かを端的に示していると思います。

業種によって違いはありますが、35人の壁。70人の壁140人の壁といろいろあると思います。小売店舗型の業種なら5倍から10倍するといいかもしれません。35人いない会社はまずは35人の壁を取っ払うべくマンパワーで頑張られたら良いかと思います。仕組化以前の段階であり経営とも少し違うように思えます。私の考える経営とは人を使って、または、人と一緒に事をなす事だからです。
35人に達してきたら社長1人ですべてに采配を振るうのが困難になりいわゆる委任が必要になります。権限委譲と責任の移譲でもあります。実はここを簡単に考えている経営者がとても多いです。この言葉で簡単な権限移譲というのはとても大変な事です。つまり社長が考え方や行動をまずは変えなければならないからです。ここが出来ないので35名以下の小企業が日本にはとても多いと思います。社長の我が出ているのも気が付かずに社員が出来ないときます。点に唾するものとはこのような社長です。
社長自身が自分を変えて職務権限を作り直し任せて権限と責任を委譲して部下か難しい問題のみ対応する仕組みが必要です。この部下が難しい問題に対応するには実はすべて見えていなければ対応できません。社長の役割が変わる瞬間でもあります。さらに前提として会議体が必要になります。目線合わせが必要だからです。この会議のやり方がまた会社のレベルを示します。いえるのは鰐の口のように少しのずれが時間がたつと大きなずれになりますので一つ一つの会議が真剣勝負になります。

70人を超すとさらに共通の認識を持つための数字による管理がより重要になってきます。数字は共通認識を持ちやすく、評価にもかなりの働きをします。モチベーションアップのための数字創り、人事評価のための数字創りなどが上手くいけば140人の壁も突破できるようになると思います。
もちろん会社の発展にはいろいろな要素があります。一つの例ですが経営者のあなたはどんな取り組みされていますか?

ビジネス徒然草  Bis・Navi(ビス・ナビ)Vol.143(2023年5月号)

プロフィール

藤本 周二(ふじもと・しゅうじ) 【公認会計士】
アネーラ税理士法人 統括・東京事務所代表
1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長に就任。2009年8月にエスペランサ税理士法人を設立し、理事長に就任。12年1月エスペランサコンサルティング株式会社、15年3月九州M&Aサポート株式会社、20年12月九州有限責任監査法人を設立。19年エスペランサ税理士法人をアネーラ税理士法人に改称。
信条:至誠天に通ず
著書:『社長の品格』(海鳥社刊)

https://anera.or.jp/

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