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終身雇用はダメですか? ~通念からの脱却~

ビジネス徒然草

ビジネス徒然草  ■アネーラ税理士法人 統括 藤本 周二

世間では終身雇用の崩壊、もしくは終身雇用の時代ではないとか言われています。むしろ終身雇用を否定的にとらえる風潮も出てきています。そこで、なぜ日本では終身雇用が出てきて今は否定的なのかを考えてみましょう。
日本では戦後の混乱期ではサラリーマンは2割程度だったといわれています。身分保障もほぼないままに頑張ってきました。その後に高度成長期に入りその結果8割がサラリーマンの時代になりました。そこでは手厚い企業カプセルの中で終身雇用が保証される時代となっています。つまり企業も終身で雇用できる時代であったと言う事です。言い換えれば企業も終身で雇用できる実力があったと言う事です。さらに言い換えれば多くの人がサラリーマンになり安定した生活を送りたかったと言う事です。

私の学生時代も基本的には大企業に入って安定した生活をしたいという方が多数でした。その後バブル崩壊を経て30年程度日本経済の成長はありません。世界の成長に乗り遅れました。その結果企業は従業員を終身で雇用できる力を失ってきていると言えます。退職金制度も大企業の8割はあるとのことですが、中小企業は制度があっても薄く、年金も薄く、終身で勤めても老後が心配な時代となっています。また、企業も退職金の支払いが重い負担となり、かつ、一定の年齢以上の方はなかなか労働力として計算しにくい状況との判断から早期退職にも積極的にならざるを得ません。今の時代は終身雇用が可能かもわかりませんし、終身雇用を仮にされても十分な退職金などにより老後の生活が保証されているのかもわかりません。

そのような日本の状況で再度考えてみますと、十分な給与が出て、退職金も老後の生活に必要な2000万円が出る場合にはあなたはどうするのでしょうか?
多くの方が終身雇用を選ぶのではないでしょうか。日本人の良いところは前例踏襲や改善です(改革は苦手です)企業に所属して毎日改善を行うのが得意です。その日本人の良いところを生かした会社経営を新たに組み立てなければなりません。組織体制が肝のような気がします。新しい日本的経営を組み立てなければならない時期に来ていると思います。

この新しい日本的経営により新しい終身雇用制を成立させるのが経営者の一つの役目ではないかと考えます。マスコミなどでは終身雇用は古いという考えが話されていますがそのような低俗的社会通念に惑わされてはいけないのではないでしょうか。
皆さんはどう思われますか?

ビジネス徒然草  Bis・Navi(ビス・ナビ)Vol.120(2021年6月号)

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プロフィール

藤本 周二(ふじもと・しゅうじ) 【公認会計士】
アネーラ税理士法人 統括・東京事務所代表

1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長に就任。2009年8月にエスペランサ税理士法人を設立し、理事長に就任。12年1月エスペランサコンサルティング株式会社、15年3月九州M&Aサポート株式会社、20年12月九州有限責任監査法人を設立。19年エスペランサ税理士法人をアネーラ税理士法人に改称。
信条:至誠天に通ず
著書:『社長の品格』(海鳥社刊)。

アネーラ税理士法人│税務顧問・相続税申告・事業承継支援・M&Aの税理士・公認会計士事務所
総勢93名・税理士23名(有資格者含む)・公認会計士8名が集結したアネーラ税理士法人グループです。相続税申告、コンサルティング(事業承継、M&A、事業計画作成、株式公開)、組織再編(ホールディングス化、合併・分割・株式交換・株式移転)、バリュエーション(企業価値評価)など。分野別の専門スタッフが、様々な課題に対応します...

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