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部下が意見を言ってくれない

明日からHawaii life style


明日からHawaii life style  ■株式会社M&Mパートナーズ 代表取締役 前田 和人
 

部下が意見を言わない。どこの会社でもよく聞く話なのですが、意見が活発に出るようになることでメリットが3つあります。
●発言者の責任感が芽生える
●発言者のレベルがわかる
●考える様になる

1つ目は、発言したことに対しては、自ずと責任が伴うことになります。有言実行ですね。
2つ目は、発言の内容で、発言者のレベル感がわかる様になり、発言者がどういう思考をしているかわかります。質問したことに的確に答える人もいれば、質問を履き違えて答える人も存在します。そもそも質問すら聞いていない。という残念な一面も見えることもあるでしょう。発言者のレベル感とか思考がわかると上司としては、コミュニケーションに非常に役立ちます。相手のレベル、考えていることが理解できていれば、仕事を頼む時の説明の内容、仕事の難易度を上司は相手に合わせて行うことができるので、無駄な時間が大幅に減ります。
3つ目は、常に発言しないといけない状況をつくることで、人の話をきちんと聞きき、考える様になります。常に今の発言に対して、どう思いますか?と聞かれることを想定して会議に参加する様になるからです。人は考えることで最も成長します。成長が遅い人は日頃考えていないことは明らかです。会議の場は考える習慣をつける最高の環境です。

ではなぜ意見を言わないのか?という話なのですが、多くの会社で起こっているのは、〇〇についてどう思う?と意見を社長なり部長が求める場面があると思います。上司に言われるので、勇気を出して発言する人が必ず存在します。その意見に対して、社長、部長が否定してしまうということが頻繁に起こります。これを見ていた人はどうすると思いますか?絶対に発言することはしないでしょう、はいわかりましたと、応えやり過ごした方が波風立たずに済みますからね。社長、部長が否定してしまうと誰も意見など言わなくなります。

ここで考えるべきは、意見を聞きたいのはなぜか?ということです。ここを明確にして欲しいと思います。おそらく社長、部長が否定した意見は正しいと思います。前提として、正しい意見とか素晴らしい意見を期待し過ぎている様に思います。発言しない会社の雰囲気で会議をしていて、素晴らしい意見なんて出ることはまず無いでしょう。まずは、発言しやすい雰囲気づくりに徹して行くことが、全員が発言しないといけない会議にして行くことが活発な意見が出やすい会社にして行く1歩目だと思います。

明日からHawaii life style  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.128(2022年2月号)

プロフィール

前田 和人 (まえだ かずひと) 
株式会社M&Mパートナーズ代表取締役
1970年1月18日生まれ、佐賀県出身。88年地方銀行入社、福岡・佐賀の支店勤務を経て2005年に冠婚葬祭会社に転職。現在も冠婚葬祭会社の執行役員兼本部長として13店舗250人超のマネジメントを行なっている。12年1月社内ベンチャーとして株式会社M&Mパートナーズを設立、代表取締役に就任。
著書:『なぜ税理士は経営者の期待に応えられないのか』(かんき出版)。

M&M前田和人 | 企業価値を高め事業の発展をサポートするエンハンス・バリュー・パートナー



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