経営者の知恵を後継者に残すことで100年企業の基礎を築きませんか

会長としての新しい試み

弁理士よもやま話

弁理士よもやま話  ■加藤合同国際特許事務所 会長  加藤 久

皆さんコロナの影響はいかがでしょうか。 旅行関連産業など、かなり厳しい状況の方もおられることと思います。一刻も早く元の状態に戻ることを願うばかりです。
さて、私は、昨年、特許事務所の所長から会長となり、少し離れたところから事務所経営を見れるようになりました。特許事務所の所長は、弁理士であると同時に、所員を雇用している経営者でもあります。したがって、お客様に満足いただいける知財サービスを提供することはもちろんですが、所員を路頭に迷わせないように、必要な売上を上げる責任者でもあります。

所長時代には、売上が常に頭から離れず、ご依頼をいただいた仕事に脇目もふらず全力投球をしておりましたが、今考えてみると、本当それで良かったのかとの素朴な疑問が湧いてまいりました。
そして、私が本当にやりたかったこと、それは、何を相談したら良いかわからないような相談を徹底的にお受けすることであることに気づきました。売上というものの呪縛から解放されると、自分が本当にやりたかったこと、やらねばならないことが見えてきます。

私は、いろんな経営者と直に話しているときが、一番楽しくワクワクし充実しているような気がします。出口の見えない相談を、小さな糸口をたよりに解決にたどり着く、これはストレスも無く、余り上等とは言えない私のあたまもフルに回転します。面白いことに、そのような一見仕事と関係のない話をしていると、結果として、良いアドバイスが見つかり、いつのまにか仕事の話になっているのです。

だからこそ、然したる才能もない私が、30年間も競争の激しい知財の世界で飯を食わせていただくことができましたし、その恩返しは、30年間に培った経験や人脈を余すところなくお客様に提供、還元することだと認識しました。
どうすればそれができるのか、いろいろ考えた結果、皆さんにお気軽に雑談していただける「会長相談室」を開設することといたしました。暇を持て余しているご隠居さんのところにぷら~と相談に行くイメージです。コロナが収まれば、美味しいお茶菓子と絶品の八女茶を用意し、いろんな人が気軽に集まれるようにしたいと考えております。お茶菓子付きの無料よろず相談所というところでしょうか。

コロナの影響で今はまだ直接お会いするのは問題がありますので、当面、ZoomやTeamsなどのWeb会議システムを活用した無料相談を始めることにいたします。具体的なアクセス手段は、今後ホームページに掲載しますが、私のメールアドレス(kato@kato-pat.jp)に直接相談希望のメールをいただいても結構です。

最終的に私が目指すのは、知的財産制度を活用した中小企業の経営支援ですが、考えているだけでは1歩も前に進みません。まずはそのスタートとして、特許事務所の枠を取っ払い、肩の力を抜いて、「何かしなければならない」と思ってる方のご相談をお受けすることから始めたいと考えております。
当面の目標は、1人のお客様に喜んでいただき、笑顔になっていただくことです。

弁理士よもやま話  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.117(2021年3月号)

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プロフィール

加藤 久(かとう ひさし) 【弁理士】
加藤合同国際特許事務所  会長

1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長1954年福岡県生まれ。佐賀大学理工学部卒業後、福岡市役所に勤務。87年弁理士試験合格、94年加藤特許事務所(現:加藤合同国際特許事務所)設立。2014年「知財功労賞 特許庁長官表彰」受賞、20年会長就任。
得意な技術分野:電気、機械、情報通信、ソフトウェア、農業資材、土木建設、無機材料、日用品など。

加藤合同国際特許事務所|福岡で特許・実用新案・商標・意匠の出願は
福岡(九州)の特許事務所、加藤合同国際特許事務所では特許出願及び実用新案登録出願の代理業務や意匠登録出願、商標登録出願の代理業務を致しております。お支払いにはクレジットカードもご利用頂けます。

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