経営者の知恵を後継者に残すことで100年企業の基礎を築きませんか

「身魂磨きと心の浄化」

弁理士よもやま話

弁理士よもやま話  ■加藤合同国際特許事務所 会長  加藤 久

激動の2020年も最後の月になりました。本当に早いですね。皆様にとって、今年1年はどのような年だったでしょうか。私は、今年初めに、加藤合同国際特許事務所の代表を辞して会長職に就き、新しい動きを始めた1年でした。思った通り進んだことも、そうでないこともありましたが、精神的にずいぶんと楽になりました。

さて、今年の最大の出来事は、何と言っても「新型コロナ」ではないでしょうか。今年の初めに、武漢に端を発した「新型コロナウイルス」が、これだけ世界を変えることを、だれが予想し得たでありましょうか。
今このときも、多くの企業で生き残るぎりぎりの状態が続いているようです。補助金で年内はなんとか持つが、今の状況が来年も続けば、廃業や倒産の嵐が吹き荒れるとの見方が強いようです。福岡でも歴史ある有名店がいくつも幕を閉じました。今朝のニュースは、中小企業の半数が冬のボーナスを支給できないとも報じています。

飲食店やホテル、航空会社などの観光産業だけではなく、全ての産業に甚大な影響がでていることは間違いないところですが、忘れてならないのは、ニュースにならないような「声なき声」であります。ごく普通のサラリーマンが、コロナの影響で突然仕事を失い、冬を迎えるこの時期に「ホームレス」になる事例が増えているようです。にわかには信じがたいことですが、これが今の日本の現実です。表面的な経済反映の裏に、多くの悲惨な出来事があることをけして見逃してはなりません。

新型コロナの最初の報道は2019年12月31日13時41分、死者の話題は1月20日に発生しました。1月30日まで武漢の話題が多く、多くの人に衝撃を与えたプリンセスクルーズの記事は、2月2日に香港の感染者がクルーズ船で来日したことから始まり、その後増え続け2月20日には1日の記事数が1000件を超えています。

上京の際に立ち寄っていた福岡空港や羽田空港の大混雑に、これからは観光産業が花形となることを確信しておりましたが、「コロナ」でそれが一変してしまいました。最後に東京に行った3月5日は、たまたま羽田空港国際ターミナルのホテルに宿泊しましたが、そこで目にしたのは、誰もいない国際ターミナルで、これは大変なことになるぞと恐ろしくなったことを記憶しています。

私たちは自分にできることを着実に実行するしかありませんが、コロナだけではなく、洪水や地震等々、何か大きな力によって、まさに「国の建て替え」が始まっているように思えてなりません。その国難を乗り越えるには、1人でも多くのひとが、自分さえよければよいという「自分中心」の考えを捨て、「身魂磨きと心の浄化」を実践するしか方法は無いように思います。 心ある多くの人の「心の浄化」が進み「コロナ禍」が過去のこととなり、来年は、世界中の人に穏やかな笑顔が戻ることを、心の底から願っています。

弁理士よもやま話  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.114(2020年12月号)

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プロフィール

加藤 久(かとう ひさし) 【弁理士】
加藤合同国際特許事務所  会長

1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長1954年福岡県生まれ。佐賀大学理工学部卒業後、福岡市役所に勤務。87年弁理士試験合格、94年加藤特許事務所(現:加藤合同国際特許事務所)設立。2014年「知財功労賞 特許庁長官表彰」受賞、20年会長就任。
得意な技術分野:電気、機械、情報通信、ソフトウェア、農業資材、土木建設、無機材料、日用品など。

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