経営者の知恵を後継者に残すことで100年企業の基礎を築きませんか

3年先を見ていますか?

ビジネス徒然草

然草  ■アネーラ税理士法人 統括 藤本 周二

私は仕事柄多くの経営者にお会いします。自分も中堅の会計事務所の経営者でもあります。経営者にとって何が最も重要か?こう問われた時にその時の状況で返答が変わってしまうものでもあります。つまり経営者には多くの能力が必要でありまたその能力を伸ばしていかないといけないと言う事だと思います。

経営者に必要な能力の内でも重要なのは経済状況の把握だと思います。簡単に言いますと時流予測と言う事になるのかと思いますが、細かく言うとニッチ的な自分の業界の予測ではないかと思います。つまり、自分の属する業界がどのように進んでいくのかの深い理解ではないかと思います。業界の進むべき道の理解とそれに対応する、もしくは先取りする力が自社にあるのか、どうすれば力がつくのかなども深く研究しなければなりません。

たとえば、織田信長は他の地域を征服すると自分の城をどんどん変えていきました。これはそれまでになかったことです。武田信玄も自分の城は変えていません。信長は清須城、小牧山城、岐阜城、安土城と4回も居城を変えています。本能寺の変で倒されなければさらに変えていたでしょう。なぜかはよくわかりませんが時代の変化を読み最も適する場所に自分の居城を移したのではないでしょうか。さすがに偉人はやることが常識を超えていますが。

しかし、中小企業の経営者にとっても同じことです。仮にM&Aの時代が来ると予想出来ればありとあらゆる勉強を行いM&Aを進めて会社を拡大することがとても重要になるのではないでしょうか。現実に時代を先取りして上手くM&Aをやってきている会社は飛躍的に成長できていると思います。

このような状況も見ながら皆様の業界は3年後どう進むのでしょうか?また、進んでいった状況の中でご自分の会社はどう対応していくべきか。あるいはどう先取りしていくべきかです。どの業界も創業者利潤というものであったり先行者利益というものがあります。ここを取らないと中小企業は大きく発展できません。

そう考えますと3年先を見通すためにどのくらい経営者として勉強しているかと言う事になります。今の自分に対するこだわりや長所は明日の短所になります。怖いものです。そのような意味で会社を伸ばすと言う事はとても大変なもので深く深く勉強して同じ力で行動しないといけません。

読者の皆様は3年先が見えますか?
3年先はどうしていますか?

ビジネス徒然草  Bis・Navi(ビス・ナビ)Vol.141(2023年3月号)

プロフィール

藤本 周二(ふじもと・しゅうじ) 【公認会計士】
アネーラ税理士法人 統括・東京事務所代表
1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長に就任。2009年8月にエスペランサ税理士法人を設立し、理事長に就任。12年1月エスペランサコンサルティング株式会社、15年3月九州M&Aサポート株式会社、20年12月九州有限責任監査法人を設立。19年エスペランサ税理士法人をアネーラ税理士法人に改称。
信条:至誠天に通ず
著書:『社長の品格』(海鳥社刊)

https://anera.or.jp/

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