経営者の知恵を後継者に残すことで100年企業の基礎を築きませんか

「地域ビジネス創生研究会」を立ち上げました

弁理士よもやま話

弁理士よもやま話  ■加藤合同国際特許事務所 会長  加藤 久

皆様お元気でしょうか。コロナは一向に衰える気配を見せず、経済にも大きく影響を及ぼしているようです。今回のコロナ禍でわかったことは、世の中いつ何が起きるかわからないと言うことです。コロナの前、特に日本はインバウンド関連産業が最盛期を迎えておりました。
宿泊施設、飲食業、旅行関連産業は、我が世の春と言わんばかりの活況でした。私自身、毎月2~3回東京に行っておりましたが、福岡空港や羽田空港の賑わいをみて、今後観光産業は大きく伸びることを確信しておりました。それが、コロナの影響で大きく様変わりしました。生成流転、変化は、この世の大原則であり、何一つ同じ状態は永遠に続かないことをあらためて思い知らされました。

私の本業であります特許事務所も例外ではありません。観光産業ほど顕著な変化ではありませんが、お客様の状況が変われば、当然のことながら我々にも跳ね返ってきます。
以前、とあるクライアントの経営哲学をお聞きし感銘を受けたことがありました。その企業は、商品開発や加工を請け負う企業なのですが、そこの経営方針は、「1年でお客様の20%を入れ替え、五年で全て入れ替える」という経営目標を持っているということでした。この「お客様を入れ替える」という発想はなかなかできませんが、そのようにすることで、現状に甘んじることなく、世の中の変化に対応し、その時代時代に元気のある企業と常に付き合えるということでありました。

もちろん、1年で20%入れ替えるといっても、20%のお客様がすべて離れていくわけではありませんので、残る分は伸び代になるのです。また1年で20%を入れ替えるというと非常に難しいようにも感じますが、これを一月に直すと、1.7%となります。毎月全顧客の2%弱の新規顧客を開拓すればよいことになります。毎月2%であれば、決して達成不可能な数字ではないように思います。
もちろん会社規模や業種によって異なるとは思いますが、知恵と努力でなんとかなる数字であると私は思います。なにより、今日のお客様が明日のお客様ではないということを認識し、常に新規開拓を怠らないという気持を持ちつづけることが、見えない危機に対応するためには大切であると思います。

さて、話は戻りますが、コロナはビジネスのやり方も大きく変えようとしております。我々もそのことを深く認識して、今後の事業計画、経営戦略を立てる必要があります。しかしながら、どうすればよいかわからないのが本音でしょう。
そこで、今回、政府の施策を知り、また多くの成功事例から今後のどのように行動すべきかを学ぶ場として、「Neo  Local  Business Study  Group「NLB」「地域ビジネス創生研究会」を立ち上げました。WEB会議システムを使い、多くの人が参加できるようにします。

1回目のスタートミーティングは5月12日17時からで、テーマは「コロナが齎(もたら)した地域経済の影響 アフターコロナに向かっての事業再構築の方向性」、基調セミナーは「コロナと地域経済」、講師は「元九州経済産業局 地域経済部 川延 俊喜氏」です。新たに設けられた「事業再構築補助金」をはじめ、様々な国の施策について、政策側としての貴重な意見が聞けますので、皆様、奮ってご参加ください。

弁理士よもやま話  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.119(2021年5月号)

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プロフィール

加藤 久(かとう ひさし) 【弁理士】
加藤合同国際特許事務所  会長

1959年12月生まれ、福岡市出身、中央大学法学部卒。98年12月藤本公認会計士事務所を設立、所長1954年福岡県生まれ。佐賀大学理工学部卒業後、福岡市役所に勤務。87年弁理士試験合格、94年加藤特許事務所(現:加藤合同国際特許事務所)設立。2014年「知財功労賞 特許庁長官表彰」受賞、20年会長就任。
得意な技術分野:電気、機械、情報通信、ソフトウェア、農業資材、土木建設、無機材料、日用品など。

加藤合同国際特許事務所|福岡で特許・実用新案・商標・意匠の出願は
福岡(九州)の特許事務所、加藤合同国際特許事務所では特許出願及び実用新案登録出願の代理業務や意匠登録出願、商標登録出願の代理業務を致しております。お支払いにはクレジットカードもご利用頂けます。

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