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『しごとってなあに? 渋沢栄一のろんごとそろばん』

絵本に学ぶ仕事術

絵本に学ぶ仕事術  ■有限会社ウーヴル 代表取締役 三宅 未穂子

紙幣のデザインが変わって約1年になる。なのに、いまだに新札が使えない駐車場の自動精算機に遭遇してしまった先日。カードも使えない。近くにあったコンビニで水を買っておつりを期待するが、レジは自動。新旧どちらの紙幣が出てくるか運頼み。幸いに伊藤博文さんが来てくれて駐車場から出ることができた。

そんなことを思い出し手に取った『しごとってなあに? 渋沢栄一の ろんごとそろばん』(みらいパブリッシング)。「もしも、渋沢栄一が知ったら、どんな行動をとっただろう」と考えてみた。
この絵本は、『論語と算盤』の教えを、小学生にもわかる言葉で描いているもの。監修は玄孫の渋沢健氏。渋沢栄一に直接問いかける形式で、仕事・社会・お金のしくみを以て「仕事とは何か」を教えてくれる1冊だ。

仕事とは、「ありがとう」と「ありがとう」をつなげること。感謝が集まればお金も増える。喜ばれる仕事をして増えたお金は、必要なものと交換できる。渋沢栄一がめざした社会は、みんなが幸せで豊かな暮らしができる社会。
この実現のためには「分け合う思いやり」が必要と説いている。さらに集めたお金は人のためによく使うとあり、これを「ありがとうのバトンを渡すこと」「ありがとうをつなげてありがとうをふやす」など、仕事とは何か?の理が書かれている。

絵本の最終ページにある赤字で大きく書かれた「と」の文字。みんながつながる魔法の言葉「と」。
論語「と」算盤、人「と」人、ありがとう「と」ありがとう。人の姿「と」心。つなぐ言葉「と」は、社会を前に進める魔法のおまじないのようだ。

ここで紹介している絵本「と」マネジメントも、この魔法のお蔭だ。
冒頭で話した新札が使えない駐車場の自動精算機の話。渋沢栄一ご本人だったらなんておっしゃるのだろう。「機械は進歩しても、信用の循環が追い付いてない。すぐにでもシステムを更新して、不便をなくすべきだ」なんて言ったのだろうか。お金は信頼の証であり、感謝の循環であることを、今改めて考えてみたい。

新社会人に、全てのビジネスパーソンに、仕事とは何か?の真理問う、よき教科書になりそうだ。

『しごとってなあに? 渋沢栄一のろんごとそろばん』

著:おかださえ
監修: 渋澤 健
出版:みらいパブリッシング
発行:2022年


「絵本に学ぶ仕事術®」   Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.167(2025年5月号)

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プロフィール

三宅 未穂子(みやけ みほこ) 
有限会社ウーヴル 代表取締役
2005年2月25日創立、翌06年3月15日同社設立。企業向け研修やキラキラ社員のプログラム(社員によるいい仕事のための自社内研修プログラム)業務改善アドバイスを手掛けている。

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