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労働時間の考え方について②

会社と労務管理は表裏一体

会社と労務管理は表裏一体  ■中原労務管理事務所 所長  中原 正晴

前回のコラムでは、中小企業でも2020年4月から「時間外労働の上限規制」が適用されるようになることを踏まえ、研修や教育訓練等の労働時間の考え方についてお話させていただきました。

では、「更衣時間」や「掃除」など、労働時間の前後の時間は、労働時間に該当するかどうかをみていきましょう。
更衣時間については、制服や作業着の着用が任意であったり、自宅からの着用を認めているような場合には、労働時間に該当しません。労働者には作業に適した服装で労務を提供する義務が本来あるからです。しかし、それが本来の業務に必要不可欠で行わなければならない場合、例えば保護衣や保護具の装着が義務付けられている場合などは労働時間になります。
掃除においても、本来の業務に必要不可欠で行わなければならないような準備や後始末は労働時間にあたります。

また、通勤に伴い、交通混雑の回避や会社の専用駐車場スペース確保等の理由で労働者が自発的に始業時間より前に到着し、始業開始までの間、業務に従事しておらず業務の指示を受けていないような場合は、労働時間に該当しません。

では、「直行直帰」や「出張」に伴う移動時間はどうでしょうか。移動中に業務の指示を受けず、業務に従事することもなく、移動手段の指示も受けず、自由な利用が保障されているような場合には、労働時間に該当しません。

実際の労務提供は目的地で開始されるものであり、労働者は移動時間中の過ごし方を自由に決めることができることから、使用者の指揮命令が全く及んでいない状態で労働時間には当たらないと考えます。 

しかし、出張の目的が運搬であり、移動中もその物品を監視しなければならない等、出張の移動そのものが業務性を有するような場合は労働時間になります。
労働時間の管理を的確に行うため、労働時間について少しでも理解を深めて頂けたらと思います。

会社と労務管理は表裏一体  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.102(2019年12月号)

プロフィール

中原 正晴(なかはら まさはる) 【社会保険労務士】
中原労務管理事務所 所長

福岡県糸島出身。昭和51年2月生まれ
某社労士法人事務所に6年間勤務後、平成23年4月に中原労務管理事務所設立。現在、行政協力をしつつ、リスク回避型就業規則の提案・助成金申請代行・創業からの手続代行を含む労務管理に関する相談の3本柱をメインに社会保険労務士として活動中。

中原労務管理事務所
福岡市中央区の社労士事務所。企業向け助成金の手続き、リスク回避型就業規則の作成、障害年金の手続き、等級改定の手続きは中原労務管理事務所におまかせください!

コメント

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