エンタメのチカラ ■レジリア 代表 西 高一郎
一つの事象が人の思いや感情に与える影響は大きいもので、せっかくなら良い方向に影響したが良いよね。という視点から現場での改めての気づきがあったので紹介します。そういう目線で読んでもらえると有難いです。
仕事中に計画的な休憩や食事時間を取ることが難しい場面が多々あります。特に催事や撮影などの現場では、休憩よりも優先したくなる事が頻繁に発生し、スケジュールを守るために、チーム全体がまともに休憩をとれない状況もしばしば。
だからこそ、リーダーや主催者は、こうした状況を理解し、事前に準備・対応する必要があると思うんです。
業務に真摯に向き合う人ほど、来場者のためやクリエイティブな作業を優先する傾向があります。だからこそ、リーダーや主催者は、時間なのか弁当などの現物なのかは別として、スタッフが食事を確保できる“方法”を明確にすることが重要です。現場でのその意図が汲み取れる時、僕らは仕事の特性を理解されていると感じ、安心して仕事に集中できる傾向がよく見られます。
その“方法”が明確になっていると、良い結果を出すために全体が一緒に努力してくれていると感じられます。もちろん状況によっては可能な限り他の代替案を用意することでも良いのです。
また、食事のメニューやケータリングの内容自体が現場のモチベーションを変えることもあります。ちょっとした差し入れ一つが現場の空気感を良くし、関係者の集中力を取り戻すきっかけになった場面も、僕自身、何度も立ち会いました。食事や差し入れの映画用が来場者の満足度や作品のクオリティが向上したという明確なデータは無いかもしれませんが、僕自身の長年の現場の肌感として、確実に効果があると感じます。
これって、単純に食事を用意しよう!ということでは無いですよ。“人は機械と違って感情を持っていて、その感情が仕事の仕上がりに影響することを忘れない”。
大切なのはこの部分です。
リーダーや責任者となる場合、こうした部分を意識することで、チーム作りや職場の環境作りがいつの間にかやりやすくなります。
相手の感情にどう寄り添ってそれを表現するか。エンタメの現場以外でもいろんなところで活用できる考え方だと思います。
数値化できないけど効果が確実に存在する現場弁当の不思議なチカラの話でした。
エンタメのチカラ Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.158(2024年8月号)
プロフィール
西 高一郎(にし こういちろう)
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して九州内外から依頼を受ける。
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