エンタメのチカラ ■レジリア 代表 西 高一郎
エンタメは想像を超えた体験、経験を提供させることがとても大切で、それを達成できた時、観客のこころにしっかりとその体験が刻まれる。そんなわけで、真面目な話としてエンターテイメントは1mmでもお客様の想像の先を創造して作っていく(仕掛ける)必要があります。
今回は海外で開催された世界規模のフォーラムへ参加した時に感じた“いろんなものがエンタメで効果倍増できるよね”という話です。フォーラムの内容は”世界の水事情について話し合う主旨のもので少々難しく感じたり、硬いイメージを持たれがちな性質ものです。
会場内は各国本当に趣旨を凝らしたブースの装飾やプログラムが組まれており、会場内を見て回るだけでも結構楽しめました。中でも最大のインパクトはゲートをくぐった直後の会場に入ってはじめに目にするエキスポ会場のメインビジュアル。およそ20m前後の幅、高さ10m以上の超巨大液晶モニターとそばに設置された大会ロゴの立体オブジェです
この存在感と空間で醸し出す世界大会としての空気感は全来場者が”スッゲー!!”となって、この先、会場内でとても意味のある凄いことが行われている事を余裕で想像させてくれていました。(なんならこれだけでちょっとしたイベントが組めるくらいの予算かかっています)この巨大なスクリーンに大会ロゴやプログラムなどが順次映し出され、その度に来場者は思い思いの場所で、入れ替わり立ち替わり写真を撮っている状態が続いていました。
もちろん、会場内の各ブースやプログラム、ステージ等、各国独自の特色を凝らした演出で、難しく固くなりがちなテーマを身近に話せる空間作りで溢れていてましたが、やはり初めのインパクトが与えた高揚感が大きく影響していることが明らかです。
ちなみに僕は今回、10代、20代のユース世代の同課題に対しての活動や考えを発表する場のサポートで携わりました。想像以上に多くの方が足をとめてユースの話に興味を示していた状況でした。単なる発表会に終わらず大人とユースの接点の場となったことに、ひとまずの成果は出せたかなと思います。
どんなに良い内容も相手に届かなければ発信していないのと同じ。どんなに良い活動も、知ってもらえなければ、誰の成果かわからないまま。
届けるため、伝えるために、エンタメの力を使って、観客に”見たい・聞きたい・知りたい”の感情を発動させることがいかに重要かを体現していたフォーラムでした。
一見、エンタメというワードとは異なるジャンルのような催事でも、随所にエンタメを意識することで、その開催意義が何倍にもなる事を実感したよ。という話でした。自身のビジネスにエンタメ要素活用して見てください。
エンタメのチカラ Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.156(2024年6月号)
プロフィール
西 高一郎(にし こういちろう)
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して九州内外から依頼を受ける。
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