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未来があるという絶望

ミレニアル紀行文

ミレニアル紀行文   ■石田眞穂

英国の慈善団体であるバーキー財団が世界20カ国の15~21歳の若者2万人を対象に行った2017年の幸福度調査によると、日本の若者は自分は「最も不幸」と答えたそうです。なぜ日本の若者は「自分が不幸」だと感じているのか、私たちが未来を諦めないためにどうしたらいいのかを考えました。
明らかになる政治とカネ問題、度重なる大規模災害、歴史的な円安、上がり続ける税金、未来に不安しかない状況では若者が絶望してしまうのも仕方ないと思います。こんな世の中でまだ余生が長い若者は、明日が来ることも辛いのです。

ある東洋経済の記事に、絶望には目的があるという言葉を見つけました。「もう何をしても無理なのだ」という気持ちになるために絶望すると考えるとわかりやすい。絶望すると、いよいよ自分にできることはなくなります。何もしないための言い訳になる、とそこにはかかれていました。

これを読み私はハッとしました。絶望して諦めることは最大の逃げであり、若者は今目の前にある生きづらさに立ち向かうことをやめている時点でこのどうしようもない絶望社会の構築に加担していると自覚するべきだと思うのです。

偉業を成し遂げる必要はありません。絶望に逃げるのではなく、意思表示をしていく。何か特別なことをしなくても、こんな人が生きていたんだという事実だけで、これから生まれてくる人の未来に貢献できるかも、と前向きに考える若者が増えると日本は少し救われるのではないでしょうか。


ミレニアル紀行文 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.155(2024年5月号)

プロフィール

石田眞穂 
1996年生まれWEBライター。国も町も、人の集まりでできているものです。この国は今苦しい状況にありますが、これは我々にも必ず責任があります。私はその事実に目を背けずに、責任を全うする1人でありたいです。

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