妊活社長の健幸経営応援団 ■ 株式会社ウイッツジャパン 代表取締役 長谷川 幸二
「社長、相談があるんです…」と言われた時、あなたは何を思いますか?もしかしたら、また、優秀な若手社員が退職を切り出すかもしれないという不安がよぎるかもしれません。実際、意外な原因から来ていることがあります。それが、職場における中高年男性の更年期対策の欠如です。
職場における“男性更年期障害対策”は、中高年男性社員の健康をサポートするだけではなく、Z世代や女性社員の離職防止にも重要な役割を果たします。組織として、経営者や人事担当者がこの課題に積極的に取り組むことにより、職場全体の明るい雰囲気を保ち、生産性を向上させることが可能です。
更年期症状を自覚している人の85%が「仕事への影響を感じつつ我慢している」と報告しています。
男性更年期障害は、集中力の低下、記憶力の減退、気分の変動など、仕事に多くの悪影響を及ぼします。症状を抱えながら働く従業員が増えると、作業ミスが増加し、業務効率が低下します。さらに、イライラが原因で、職場の対人関係が悪化したり、ハラスメント問題に発展し若年層や女性従業員にストレスを与え、従業員の離職に直結していることが多々あります。
また、1年間に約10万人の従業員が更年期障害により職を離れているという統計は、企業にとっての大きな損失を示しています。このような人材の流出は、組織の知識と経験の喪失を意味し、企業の競争力低下に繋がる可能性があります。
職場で男性更年期対策を行うことで、こうした問題を予防し、健康で活気ある職場環境を実現しようという動きも始まっています。健康管理プログラムの充実、定期的な健康診断の実施に加え、更年期特有の症状に対する理解を深める教育プログラムの提供です。男性更年期障害の理解を深めるとともに、適切な職場でのサポート体制を整えることで、人材の確保や流出が防げるのです。
経営者や人事担当者にとって、これらの問題に対する適切な教育と対策を進めることは、単に健康問題を解決するだけでなく、職場の生産性を向上させ、企業全体の持続可能な発展に寄与します。より多くの情報を得るために、研修プログラムへの参加をお考えになるのも一つの方法です。
妊活社長の健幸経営応援団 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.155(2024年5月号)
プロフィール
長谷川 幸二(はせがわ こうじ)
株式会社ウイッツジャパン 代表取締役
1970年生まれ 2020年講師オーデションファイナリスト(全国3位)、株式会社ウイッツジャパン代表取締役 医療機関のWEB制作会社の経営の傍ら、妊活アドバイザ、福祉住環境協会理事として、子作り、子育てから介護、SDGsなど社会課題にも取り組んでいる。
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