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あなたの会社に“4B”はありますか?

妊活社長の健幸経営応援団

妊活社長の健幸経営応援団  ■ 株式会社ウイッツジャパン 代表取締役   長谷川 幸二

「最近、会議をしても新しい意見が出てこない」「社員が受け身になっていて、ひらめきが感じられない」
そんな悩みをお持ちの経営者、管理職の方も多いのではないでしょうか。

実は、アイデアとは“がんばってひねり出す”ものではなく、“ふとした瞬間に訪れる”ことが多いらしいのです。
そのヒントとなるのが、精神科医・樺沢紫苑先生が『アウトプット大全』で紹介している「創造性の4B」という考え方。

  • Bus(バス):バスや電車で移動中に思いつく
  • Bathroom(バスルーム):お風呂やトイレでリラックスしているとき
  • Bed(ベッド):寝る前、睡眠中、起きた直後のぼんやりした時間
  • Bar(バー):お酒を飲んで心がゆるんでいるとき

これらに共通するのは、「心と体が緩んでいる時間」であること。
このとき、脳内ではセロトニンやドーパミンといったホルモンが分泌され、ストレスが和らぎ、脳のネットワークが自由に結びつきます。特に「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」という脳回路が活性化し、記憶や感情が横断的につながることで、新しい発想が生まれやすくなるのです。

では、会社の中にもこの「4B」に近い空間をつくることはできないでしょうか?
実際に、いくつかの企業ではそのような取り組みが成果を上げています。
たとえばメルカリでは、「カフェ風の開放スペース」や「仮眠可能なソファ席」などを設け、多様な働き方を支援しながら、社員の満足度と生産性を高めています。
ヤプリナレッジスイートなどでは、畳スペースやホワイトボードのあるリフレッシュルームを活用し、自然なコミュニケーションと創造的対話を促進。
TELASAでは、観葉植物や自然音を取り入れた「バイオフィリック・デザイン」によって、社員の幸福度や発想力が向上したという事例も報告されています。
こうした“ぼんやりできる場”の整備は、創造性だけでなく、社員のモチベーションやチームの一体感にもつながります。

アイデアは“詰めて出す”ものではなく、“ゆるめて出る”もの。
あなたの会社には、社員が「ぼんやり」できる場所や時間、ありますか?
ちなみに──この原稿は、「2B」のえんぴつで、ぼんやりしながら書きました。
おあとがよろしいようで。


妊活社長の健幸経営応援団  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.170(2025年8月号)

プロフィール

長谷川 幸二(はせがわ こうじ) 
株式会社ウイッツジャパン 代表取締役
1970年生まれ 2020年講師オーデションファイナリスト(全国3位)、株式会社ウイッツジャパン代表取締役 医療機関のWEB制作会社の経営の傍ら、妊活アドバイザ、福祉住環境協会理事として、子作り、子育てから介護、SDGsなど社会課題にも取り組んでいる。

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画像は2024年8月号です

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