経営者と税理士と節税 ■井上税理士事務所 所長 井上 伸一
所得税の確定申告が終わりました。今年も昨年と同じくらいの申告書の作成数でした。税理士になって25年以上になりますが、今回初めて事務所に泊まり込みで申告書を作成するという恥ずかしい事態になってしまいました。翌朝は7時過ぎにカラスの鳴き声で起きるということになりましたが、結果的に夜中に作成した申告書には誤りが多く、当然というか効率的な作業ではありませんでした。申告書作成の出だしは順調でしたが、進捗管理を見誤りましたね。3月初めに仕事を休んで旅行に行けば当然なのかもしれません。これかからは、還付申告の方々の申告書作成になります。ダラダラと年末くらいまで続くんでしょう。
昨年の申告から、あるご夫婦の個人の申告をしています。ご主人は大きく所得が出ており、奥様の事業は大赤字です。当然この状況は問題です。ご主人の稼ぎが奥さんの借入の返済にまわり、追加で多額の税金を支払という状態ですから。そこで、令和6年中に法人を設立して、新規法人にてご主人と奥様の事業を行うことにしました。これにより、ご夫婦と法人の財布を一緒だとするならば、資金繰りは楽になるはずです。
これまで多くの個人事業から法人成りするというお手伝いをしてきましたが、今回のように夫婦で黒字事業と赤字事業をセットで会社を設立するというのは初めてでした。個人事業の「合併」のような形式ですね。
お1人で複数の会社を経営されている方も多いと思います。複数の法人があるというメリットとデメリットをしっかりと状況把握して、現在の状況がベストかどうかを検討することをお勧めします。逆に一つの法人を分割して別会社にするほうが効率的に運用できるかどうか検討するのも大切です。
株主が親族間で構成されていれば、通常は合併も分割も簡単です。合併や分割は面倒だと思って、そのままにしているという話もよく聞きます。
色々な事業形態をご検討ください。
経営者と税理士と節税 Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.166(2025年4月号)
プロフィール
井上 伸一(いのうえ しんいち) 【税理士】
井上税理士事務所 所長
昭和46年、福岡県生まれ。長崎青雲高等学校、立命館大学法学部卒業。
平成11年、税理士登録。平成23年、井上税理士事務所開業。
中小企業の経営指導のほか、企業経営者・医師等に向けて各種セミナーを行う。
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