エンタメのチカラ ■レジリア 代表 西 高一郎
僕は人前で話をさせていただく機会がたまにありますが、中には思い出したくもない黒歴史的失敗談もあります。今回はそういう話を出してみたいと思います。
独立して数年経った頃です。将来への不安から新しいサービスの提供を思案していたところ、企業の営業研修の講師育成のお話をいただき講師として取り組む機会がありました。
畑違いな感もあり一度はお断りしようと考えましたが、事前研修制度的なサポートもしっかりあるということでお話をお受けすることに。しかし実際は、数回の研修ののち、いきなりほぼ無知な分野の講座を依頼されます。無理だと断るも結果押し切られて担当することに。
徹夜を繰り返しながら付け焼き刃の知識を詰め込見ますが、講座として成り立つレベルには全く練り込めないまま当日を迎えます。
結果、前半を終えて休憩に入ったところで、先輩講師から告げられます。「後半は私がやります。。。。」と。
言い訳したい気持ちはめちゃめちゃありましたが、それ以上に酷かったんでしょうね。(自分でもそう思う)
この日を最後に、特別な説明もないまま僕は他の講座ですら声をかけてもらうことは無くなりました。本音は、今思い出しても複雑な感情が止まりません、、、、
また別の話です。環境系の催事に携わる機会のご縁から建築分野でのデジタル技術活用方法を新しい視点で話せ欲しいとのご依頼。同じく場違い感を感じながらも、今回は主催の方に私の知見やアイディアが目新しく面白いと思っていただけたことから依頼をお受けしました。
が、参加した来場者の反応は、「欲しいのはそこじゃない」という空気感。「理解はできるが、今日は別の話を聞きにきた。」でした。
整理をすると
- 講師(僕)は与え与えられた情報から可能な限り思いつことはやり尽くして本番(講座)に望んでいる
- 受講者(参加者)は、事前情報から講座で手に入れたい情報を各自それぞれ想定してきた
- 主催は講師へ説明、説得した依頼内容と、参加者・来場者へ提供する情報(講座内容)が噛み合っていなかった
このような状況となります。
私の感情論はさておき、過去にお伝えした、告知と中身がずれている(異なる)と参加者の満足度は下がります。という事例を自ら身をもって体験した2重、3重の事故案件でした。
断る勇気、受ける責任、大切です。もう2度とあんな思いはしたくないね。
告知と中身の整合性が取れていないと思わぬクレームや事故につながります。
告知と中身の乖離には十分注意しましょう。
この事例が誰かの役に立って僕の失敗談が成仏できれば本望です。
エンタメのチカラ Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.164(2025年2月号)
プロフィール
西 高一郎(にし こういちろう)
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して九州内外から依頼を受ける。
「Bis・Navi」定期購読のご案内
「Bis・Navi(ビジネス・ナビゲーター)」は、書店では販売しておりません。確実に皆様にお読みいただくために毎月、弊社より直接郵送にて情報誌を送らせていただきます。この機会に是非、お読みくださいますようご案内申し上げます。
<定期購読料>
5,500円(消費税込み)
※1年分12冊をお送りします
※送料は上記料金に含みます
定期購読に関する詳細はこちらをお読みください。⇒「購読のご案内」

コメント