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税務援助と相談会

経営者と税理士と節税

経営者と税理士と節税   ■井上税理士事務所 所長  井上 伸一

先日、九州北部税理士会より大きな袋に入った荷物が届きました。書類ではなく、荷物です。中は税理士登録25年の表彰状でした。税理士になって四半世紀経過したということです。まだまだ53歳で若いつもりでしたが、一気に老け込んだように思えました。

税理士の社会貢献運動の一つとして、税務援助・税務支援というものがあります。税理士の関与が無い事業者や納税者の相談や申告のお手伝いをするというものです。確定申告の時期に市役所等の公的機関やショッピングセンター等の大きなホールで申告のお手伝いをします。皆さんも見かけたことがあると思います。年末になると税理士会から、従事希望日・場所の記入票が送られてきます。1日あたり2万円程度の日当です。独立開業した年は、顧問先も少なく時間には余裕がありましたし、金銭的には逆に余裕がなかったので、10日くらい従事の希望で提出したのですが、全ての希望がとおりました。今では、3年に1回程度でしか、割り振りがありません。どんな仕組みになっているのやら。

通常業務で私は、顧問契約を結んでいるお客さんとお話しすることがほとんどです。ですから、お客さんではない納税者とお話しするこのような申告支援や金融機関が実施する納税相談(本当は銀行や証券会社が独自で行う相談会は税理士法的にはグレーのようです)が貴重な機会となります。

個人事業であっても法人での事業経営であっても、ある程度普段から税理士や税務署とお付き合いがある経営者と税務支援会場や金融機関の相談会に参加される納税者には基本的に大きく考え方が異なっているように感じられます。もちろん、全ての方々が当てはまるわけではありません。税理士等と普段からお付き合いがある方は「どうやれば税負担を少なく出来るか」という質問が多くなります。法人税、所得税、贈与税等々の負担を少なくしたいということです。当然のことですね。しかし、普段は税理士や税務署とお付き合いがない方は「どうやったらバレないか」と聞いてくる人が多いように感じられます。正直なのか、何なのか。
皆さんはどのように思われますか。


経営者と税理士と節税  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.162(2024年12月号)

プロフィール

井上 伸一(いのうえ しんいち) 【税理士】
井上税理士事務所 所長
昭和46年、福岡県生まれ。長崎青雲高等学校、立命館大学法学部卒業。
平成11年、税理士登録。平成23年、井上税理士事務所開業。
中小企業の経営指導のほか、企業経営者・医師等に向けて各種セミナーを行う。

URL http://www.itax.jp/

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画像は2024年8月号です

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