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エンタメも続けるには回収が必要な話

エンタメのチカラ

エンタメのチカラ  ■レジリア 代表 西 高一郎

コマ撮り短編映画「ボトルジョージ」という作品がある。サンフランシスコ国際映画祭等、11の映画祭にノミネート(上映)される中、2024年10月「第19回札幌国際短編映画祭」にて最優秀作曲賞およびアニメーション特別表彰を受賞した作品で、僕の最近のマイブーム。
約4年の歳月と約4億円の総予算制作された約14分のコマ撮りアニメーション。ここでも時折その名前を出す機会のあるキングコングの西野亮廣さん、アニメスタジオ トンコハウスの堤大介さんがタッグを組み、ドワーフの松本紀子さんがプロデューサーを務めるという、その界隈では超のつく実力者らが協力して完成した作品。
それが”コマ撮り短編映画「ボトルジョージ」”でございます。

とはいえ単純に、これがマイブームの理由というわけではない。14分の短編映画でこの4億をどうやって回収するんだ?
初めに興味を持ったのはこの点。そこを起点に、エンタメ業界に限らず、全ての事業は、予算を先出ししたうえで、回収するまで生き延びないといけない世界にある。その事実を改めて強く認識したわけです。
この点が僕の好奇心を煽りまくってしまい、気がつくとボトルジョージがマイブームという状態です。

さて、どうやらどんな事業でも、というか人が生きていく上では、この”まずは先行投資する“いわゆる”先立つもの”が必要で、それを自身の可能な範囲で回しながら、結果として目標となるリターンを得る。ここれが是非モノのようです。
エンタメ業界というところは、投じた時間も努力も、なんなら関わる人の思いも、作品の評価とは関係の無いところにある上に、高い評価を貰ってもマネタイズ出来なければ、その作品そのものは続けられない。そんな薄情世界の典型的な場所。

制作費4億円という映画作品がその制作費を、映画館で上映する以外の方法でどうやって回収するのか。前例のないこの物語そのものがすでにエンターテイメントだと感じるわけです。ボトルジョージ、制作費等で検索すると色々出てきます。誰にとっても、夢も目標も、日々のチャレンジも、何気ない日々の生活も、何もかも、“それ自身”や“それから派生する別の何か”で生み出されるモノ・コトの価値をマネタイズしながらの絶賛進行中の物語。
こう考えると、僕自身の生み出す物語が、少しでも誰かに価値あるものとして継続できるエンタメとなれるようにありたいものです。
持続可能なエンタメ人生、ぜひ考えてみてください。


エンタメのチカラ  Bis・Navi(ビス・ナビ) Vol.161(2024年11月号)

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プロフィール

西 高一郎(にし こういちろう) 
レジリア 代表
1971年生まれ。長崎県佐世保市出身。佐賀大学卒業後、イベント企画や WEB製作に携わる。2012年5月レジリアを設立。イベント制作・運営を軸 にWEBコンサル、制作ディレクションを手掛けている。特に、イベント 製作・運営では、プロモーションイベント、スポーツイベント、講演会などを中心に企業単位のものから大型のイベントまでこなす専門家と して九州内外から依頼を受ける。

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